back (Japanese)  back (English)

CIRJE-R-12
    『経済統計・政府統計の数理的基礎と応用-II』

    "Statistical Foundations of Economic and Government Statistics and Applications-II"

Author Name
   国友直人・山本拓 共編 (Naoto Kunitomo and Taku Yamamoto ed.)
Language
   Japanese
Date
   February 2013
Abstract
 
 本報告書は、日本学術振興会・科学研究プロジェクト「経済統計・政府統計の数 理的基礎とその応用」(2011年度-2014年度、研究代表者:山本 拓)が、2012 年9月28日(金)、29日(土)に青森公立大国際交流ハウスで開催した2012年度の研 究集会における講演内容をまとめたものである。  本プロジェクトの目的は、経済統計・政府統計における主要な課題の、技術的 および制度的問題を、統計学的な立場から理論的・学術的に検討し、具体的解決 策を提言することである。 経済統計、とりわけ政府統計は、経済・社会の動向を理解し、政策を実施、評価 するためには不可欠な情報であることは言うまでもない。最近はevidence-based policyということもよく言われ、政府統計の重要性は一般に広く認識されつつあ ると思われる。しかし、経済統計・政府統計への信頼性は、近年必ずしも増して いるとは言えない状況である。経済社会の急激な変化に伴い、政府統計の質の確 保が困難になりつつある。マクロ経済統計の側面では、GDP統計などに代表され るマクロ公表系列の質と信頼性の問題、信頼性の高い将来人口の推計の問題、地 域による経済情勢のばらつきの把握などの問題を挙げることができる。またミク ロ経済データにおいては、統計調査をとりまくプライバシー意識の高まりから、 調査精度の確保が難しくなりつつあるという問題や、情報開示と秘密保持の両立 という匿名化問題などを挙げることができる。 新しい統計学的知見の導入に関しては、日本の政府統計部局が分散化されている ために、これまでは、個別の担当部局あるいはその時々の担当者に個別に招かれ た研究者によって知見や助言が提供されることが多かった。政府統計を巡る重要 な論点について、担当部局をまたいでその知見が共有されることは少なかったと 思われる。またそれらの話題が広く研究者間で議論されることも少なかった。そ のような意味で、経済統計・政府統計の技術的・制度的問題点を、統計学的立場 から総括的に検討していくという本研究プロジェクトは、一つの新しい方向性を 示している。 本プロジェクトの研究集会は、プロジェクトのメンバーと実際に経済統計・政府 統計に作成者または利用者として業務として携わっている方々との積極的な交流 を目指している。したがって研究集会における研究報告は、メンバーと外部の方 の報告が概ね半々になるように構成されている。昨年度の第1回目の研究集会の 特徴は、外部の報告者として、実際に主要な政府統計を作成されている担当者を 招き、作成上のポイントや課題を報告して頂いたことである。 今年度は第2回目の研究集会として、外部の報告者としては地方政府において統 計に関わっている方に、そのあり方や課題などについて報告して頂いたことにそ の特徴がある。さらにマクロ経済統計の作成者および利用者としての立場からそ の問題点や改善の方向性やについての報告を頂いた。メンバーからは、季節調整 法について、ミクロ統計や人口統計についての理論と実際について等の報告が行 われた。このような機会が情報交換ならびにお互いの刺激となり、経済統計・政 府統計の今後の改善の一助となることを期待する次第である。

  

This report is a summary of the unpublished papers presented at the 2nd conference held in 2012 September 28-29 under the title : "Statistical Foundations of Economic Statistics, Government Statistics and Their Applications". The topics are on (i) the statistical foundations of regional-data and macro-time series data, (ii) the statistical problems in Japanese governments, and (iii) the population projection in Japan. The papers presented at the 2nd conference have been written in Japanese.
 
Remarks

  

  
PDF
    

PDF file (all) (9.27MB)

 

PDF file 1  (  ~目次) (366KB)

PDF file 2 (pp. 4~27) (9.17MB)

PDF file 3 (pp. 28~141) (4.55MB)

PDF file 4 (pp. 142~  ) (2.94MB)