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研究形成拠点事業 B.アジア・アフリカ学術基盤形成型

東アジア地域の金融研究・若手エコノミスト育成の拠点形成

研究計画概要

 近年世界経済におけるアジア経済のプレゼンスが急速に高まり、アジア経済圏の金融・資本市場に関する研究の重要性はますます高まっている。その一方で、国際金融市場は2008年のリーマン・ショックや2010-11年の欧州の債務危機など深刻な金融危機をたびたび経験し、ますます不安定性を高めている。そうした中、アジア経済でどのような金融市場を構築していくかは、東アジア経済が今後も安定的な経済成長を実現していくうえでは喫緊の課題であり、当事者である国々のトップクラスの研究者が集まってこの問題を正面から取り扱う学術研究の重要性は極めて大きい。欧米でも国際金融市場の制度設計に関する研究は盛んに行われているが、アジアの視点から金融市場を正面から取り扱った研究は少なく、本研究交流課題は先端性がある。


 本研究交流計画に参加する研究者メンバーは、いずれも関連分野でこれまで数多くの重要な研究成果を残してきた研究者であり、個々の研究としてはこれまでに十分な蓄積がある。また、日本側コーディネーターが所属する日本経済国際共同研究センター(CIRJE)は、これまで関連分野の研究者と研究交流に関する準備を何年にもわたって積み重ねてきた。今後は、これら個々の研究者の蓄積とCIRJEの研究交流のための準備状況を踏まえ、交流期間を通じて新たな研究交流を発展させるべく、有益な東アジア域内の研究交流ネットワークを構築することが目指していく。とくに、各研究グループに各大学の若手研究者を数多く加えることで、東アジアにおける関連分野の研究の底上げを行い、今後のさらなる研究の発展を目指すこととする。

具体的な研究交流計画は、以下の通りである。

共同研究
アジアの金融システムの分析に向けて、複数のテーマに関してグループを形成し、共同研究および研究者の交流を推進する。研究連絡は、日常的にはEメールを用いるが、短期間に集中的に議論するため個々の研究者が各大学を相互訪問して共同研究や討論を積極的に推進する。
セミナー等学術会合の開催
各研究グループの研究成果を発表し、研究内容に関して他のグループからコメントを受けると同時に、グループ間の調整を行うため、毎年1回ないし2回、ミニ・コンファレンス等の学術会合を開催する。会議の運営は、東京大学、ソウル国立大学を中心に行うが、場合によってはマニラやバンコクでも会議を開催する。また、ある程度成果が出そろった段階で、研究レビューのための大規模なコンファレンスを実施する。
研究者交流
若手研究者を中心に積極的に研究交流を行う。なお、日本に海外の研究者を受け入れる際には、東京大学日本経済国際共同研究センターの短期客員受け入れ制度を利用する。